シナモンパウダーをふった白いオルチャータのグラス2つ。手前のグラスにはシナモンスティックと氷、奥にピッチャー、左に生米の入った器
飲み物

本場オルチャータのレシピ

地域
メキシコ
分量
4杯分・約1.2L
公開

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オルチャータは、米とシナモンで作るメキシコの甘い飲み物です。見た目は牛乳のように白く、ほんのりシナモンが香る、さっぱりとした味わいです。メキシコのタコス屋台では定番の飲み物で、辛いサルサの口直しにぴったりです。

米を水に浸してミキサーにかけ、こして甘みをつけるだけなので、家庭でも簡単に作れます。

本場のオルチャータとは

アグア・フレスカ

メキシコでは、果物や穀物、花などを水と砂糖で割った、手作りの冷たい飲み物を「アグア・フレスカ(新鮮な水)」と呼びます。タコスの屋台や食堂には、大きなガラスのびんに入ったアグア・フレスカが並び、ひしゃくですくって注いでくれます。

なかでも定番なのが、白いオルチャータ、ハイビスカスの花で作る赤い「ハマイカ」、タマリンドで作る茶色い「タマリンド」の3つです。

スペインから伝わった飲み物

オルチャータの起源は、スペインにあります。スペイン東部のバレンシアでは、「チュファ」というカヤツリグサ科の植物の地下にできる小さな塊茎を使った、白く甘い飲み物が昔から作られてきました。チュファは、8世紀ごろにイスラム教徒の支配とともにイベリア半島へ伝わったとされています。名前の語源は、ラテン語で大麦の飲み物を意味する「ホルデアタ」だと考えられています。

この飲み物がスペインからアメリカ大陸に伝わり、メキシコではチュファの代わりに米とシナモンで作られるようになりました。中米のエルサルバドルやニカラグアなどでは、モロという植物の種と米を炒って粉にした、香ばしいオルチャータが飲まれています。

オルチャータのレシピ:材料(4杯分・約1.2L)

  • 長粒米(日本の米でも可)(Amazon|楽天)150g
  • シナモンスティック(セイロンシナモン)(Amazon|楽天)1本(約8cm)
  • 水(浸す用)600ml
  • 水(割る用)400ml
  • 牛乳200ml
  • 砂糖70g
  • バニラエッセンス(好みで)2〜3滴
  • 氷、シナモンパウダー(仕上げ用)(Amazon|楽天)

メキシコでは、細長い長粒米を使います。日本の米でもおいしく作れますが、長粒米のほうがすっきりした味になります。長粒米の中でも、ジャスミンライスやバスマティのような香りの強い米より、ブラジル米や香り米ではないタイ米のような、香りのおだやかな米がメキシコの米に近い味です。

シナモンには、スリランカ原産の「セイロンシナモン」と、中国や東南アジア原産の「カシア」があります。メキシコで「カネラ」と呼ばれて使われるのはセイロンシナモンで、カシアより香りがやわらかく、甘い香りがします。

道具

  • ミキサー(Amazon|楽天)
  • ざると、目の細かい布(さらしやガーゼ)、またはナッツミルク用のこし袋(Amazon|楽天)

作り方

  1. 米を洗う

    米を軽く洗い、水けをきる。

  2. 浸す

    ボウルに米とシナモンスティックを折って入れ、水600mlを注ぐ。ラップをして、冷蔵庫で8時間〜一晩おく。

  3. ミキサーにかける

    米とシナモンを浸した水ごとミキサーに入れ、米の粒がなくなるまで1〜2分攪拌する。

  4. こす

    ボウルにざるを重ねて布を敷き、3を注ぐ。布を絞って、液体をしっかりこし取る。

  5. 割る

    こした液体に、水400ml、牛乳、砂糖、好みでバニラエッセンスを加え、砂糖が溶けるまでよく混ぜる。

  6. 冷やす

    冷蔵庫で1時間ほど冷やす。

  7. 注ぐ

    飲む直前によく混ぜ、氷を入れたグラスに注ぐ。シナモンパウダーをふる。

料理科学:米から白い飲み物ができる仕組み

浸しておくと細かく砕ける

生の米は硬く、そのままミキサーにかけても細かく砕けません。手順2で一晩水に浸すと、米の粒が水を吸ってふくらみ、柔らかくなります。こうするとミキサーの刃で細かく砕けるようになり、米の成分がたくさん水に出てきます。

加熱しないからとろみがつかない

米の主な成分はでんぷんです。でんぷんは、水と一緒に加熱すると水を吸ってふくらみ、のり状になってとろみがつきます。これを「でんぷんの糊化(こか)」と呼び、おかゆがとろりとするのはこのためです。

オルチャータは米を加熱しないので、でんぷんは糊化せず、細かい粒のまま水の中に浮かんでいます。とろみがつかず、さらりとした飲み口になるのはこのためです。白く見えるのも、水に浮かんだ細かいでんぷんの粒やたんぱく質が光を散らすからです。牛乳が白く見えるのと同じ仕組みです。

飲む前によく混ぜる理由

水に浮かんだでんぷんの粒は、時間がたつと少しずつ底に沈んでいきます。冷蔵庫に置いておくと、上が透明になり、底に白い層がたまります。手順7で飲む直前によく混ぜるのはこのためです。屋台の大きなびんのオルチャータを、ひしゃくでかき混ぜながら注ぐのも同じ理由です。

本場との違い

  • 牛乳:家庭や店によって、牛乳を入れずに水だけで作るものや、練乳や無糖練乳(エバミルク)を入れて濃厚にするものもあります。
  • 米:本場は長粒米ですが、日本の米でも作れます。

飲み方

氷を入れて冷たく飲みます。タコスやビリアのような、辛くて脂の多い料理と一緒に飲むと、口の中をやわらげてくれます。

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保存

冷蔵で2日程度が目安です。米の成分が傷みやすいので、早めに飲みきってください。

出典

本文は上記の情報源を参考に、独自に再構成したものです。